2006年08月15日 (23:21)
Paul Desmondを忘れてた
rollins1581さんのBlogに『Paul Desmondが涼しい』と書いて有るのを読んで、「あっPaul Desmondがいた」と思い出しました。ファンの方には申し訳無いのですが、私の中ではそれくらい存在の薄い人なのです。でも、名前を聴かされた時に『こりゃきっと涼しいや』と思い出すくらい個性の有る演奏家なのも確かな事です。
「確か、このあたりに有ったはず」と手を延ばしたところには、Dave Brubeckのアルバムに並んで彼のアルバムが有りました。多分私以外にもPaul Desmondの横にDave Brubeckを置いている人は多いんじゃないかな。
出してきたのは1968年に録音したSummertimeと1974年に録音したPure Desmondの2枚。どちらも会社はCTI。もちろんプロデュースはCreed Taylor。
Summertimeのバックはオールスター形式で様々な演奏家が入れ替わり演奏をしています。1曲目がSamba with Some Barbecueと言う事でもCreed Taylorらしいと言うかCTIがブラジル音楽の影響を強く感じさせる出来事の様な気がします。
Paul Desmond + Creed Taylorには、バンドとしてのまとまりなどを必要としない音楽と言うイメージが有るのですが、ここでは如実にその姿が現われています。とても綺麗に計算された音楽からは1968年の録音とは思えないものが有ります。1970年後半以降に、このアルバムの焼き直しの様なアルバムが山ほど存在する事を考えると、彼らのやっていた事は、極めて先進的なアルバム作りをしていたようにも感じます。
ただ、その冷ややかで透きとおった音楽からは、人の温もりを感じる部分が少なく、Jazzを人間的な音楽と考えている人には、受け入れ難い部分も多々有ると思います。これは、極めて音楽的なCTI全般に言える事のようにも感じます。
Pure DesmondはSummertimeとは違って、ひとつのバンドとしての録音になっています。メンバーはPaul Desmond (Sax), Ed Bickert (Guitar), Ron Carter (Bass), Connie Kay (Drums)の4人。Ron Carter + Connie Kayと言う組み合わせには、少々心をくすぐられるのですが、実際にはギタリストのEd Bickertが主役級の頑張りを見せています。Ed Bickertのギターをたっぷりと聴かせる為にバンドと言うスタイルをとったのではと思わせるくらいです。
Summertimeに比べて無理をしている部分が見られずまとまりを感じますし、アルバム全体を包みこむ涼やかなベールは心地良く、それでいて人の肌のぬくもりも感じさせてくれます。
CTIの持ち味が好意的に受け取れる作りになっているのは、やはりRon CarterとConnie Kayの作り出す安定したリズムとJazzのノリが全体を軽く締めてくれているからではないかと思います。Paul DesmondのSaxもとても気持ち良く聴こえてきます。
Summertimeは人気の有ったアルバムだそうです。それゆえ評価も高いと思うのですが、私個人を『夏を心地良く涼しげに』してくれるのはPure Desmondです。Blogも書いた事ですし(笑)、これでSummertimeは棚へ戻す事になりますが、Pure Desmondはもう少し手の届くところに置いておきましょう。
Summertime
Paul Desmond
Pure Desmond
Paul Desmond
*あらっ、私の持っているものより
ボートラとして5曲増えています。
「確か、このあたりに有ったはず」と手を延ばしたところには、Dave Brubeckのアルバムに並んで彼のアルバムが有りました。多分私以外にもPaul Desmondの横にDave Brubeckを置いている人は多いんじゃないかな。
出してきたのは1968年に録音したSummertimeと1974年に録音したPure Desmondの2枚。どちらも会社はCTI。もちろんプロデュースはCreed Taylor。
Summertimeのバックはオールスター形式で様々な演奏家が入れ替わり演奏をしています。1曲目がSamba with Some Barbecueと言う事でもCreed Taylorらしいと言うかCTIがブラジル音楽の影響を強く感じさせる出来事の様な気がします。
Paul Desmond + Creed Taylorには、バンドとしてのまとまりなどを必要としない音楽と言うイメージが有るのですが、ここでは如実にその姿が現われています。とても綺麗に計算された音楽からは1968年の録音とは思えないものが有ります。1970年後半以降に、このアルバムの焼き直しの様なアルバムが山ほど存在する事を考えると、彼らのやっていた事は、極めて先進的なアルバム作りをしていたようにも感じます。
ただ、その冷ややかで透きとおった音楽からは、人の温もりを感じる部分が少なく、Jazzを人間的な音楽と考えている人には、受け入れ難い部分も多々有ると思います。これは、極めて音楽的なCTI全般に言える事のようにも感じます。
Pure DesmondはSummertimeとは違って、ひとつのバンドとしての録音になっています。メンバーはPaul Desmond (Sax), Ed Bickert (Guitar), Ron Carter (Bass), Connie Kay (Drums)の4人。Ron Carter + Connie Kayと言う組み合わせには、少々心をくすぐられるのですが、実際にはギタリストのEd Bickertが主役級の頑張りを見せています。Ed Bickertのギターをたっぷりと聴かせる為にバンドと言うスタイルをとったのではと思わせるくらいです。
Summertimeに比べて無理をしている部分が見られずまとまりを感じますし、アルバム全体を包みこむ涼やかなベールは心地良く、それでいて人の肌のぬくもりも感じさせてくれます。
CTIの持ち味が好意的に受け取れる作りになっているのは、やはりRon CarterとConnie Kayの作り出す安定したリズムとJazzのノリが全体を軽く締めてくれているからではないかと思います。Paul DesmondのSaxもとても気持ち良く聴こえてきます。
Summertimeは人気の有ったアルバムだそうです。それゆえ評価も高いと思うのですが、私個人を『夏を心地良く涼しげに』してくれるのはPure Desmondです。Blogも書いた事ですし(笑)、これでSummertimeは棚へ戻す事になりますが、Pure Desmondはもう少し手の届くところに置いておきましょう。
Summertime
Paul Desmond
Pure Desmond
Paul Desmond
*あらっ、私の持っているものより
ボートラとして5曲増えています。
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Pure Desmond
こんばんは。コメント&TBありがとうございました。
Pure Desmond は持っていたのですが聴いてませんでした(笑)
今聴いているのですが、やっぱり、涼しいですね。
デズモンドのサックスの音色自体が涼やかな感じがするので、基本的にどのアルバムを聴いても涼しいのかも?
エド・ビッカートさんは「ライブ」の演奏よりも一歩前面に出たような演奏で、ちょっとイメージが変わりました。「ライブ」ではもっと地味です。で、私の持っているCDはボーナス・トラックは2曲でした("M*A*S*H" と "Wave")。